Look on the Bright Side of Things

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Ace Combat 7 VR-Mode

AC7の最大の目玉と言えるVR。体験を文字にするのはかなり難しいのだが、あまりにも感動したのでそれについて書いておきたい。

 

VRモードをスタートさせてMISSIONを選択すると、難易度選択の画面になる。EASY、NORMAL、HARDの三種類から選べる。俺は大抵のゲームはNORMAL難易度を選択することにしている。製作者の一番のおすすめだと思っているからだ。

難易度選択後、画面が切り替わり、格納庫(ハンガー)の中が舞台となり、目の前には巨大な戦闘機、F/A-18F Super Hornetが置かれている。

ほぉーっと見とれてるとすぐに目の前に何やらホログラフィのように文字列が表示される。どうもヘルメットをかぶってる設定らしく、バイザーに文字が投影されているらしい。

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VRハンガーに入ったとこ。システムチェックが走って気分を盛り上げる。

いろんなシステムチェックが走った後、「Welcome back.  Mobius1」の文字が。

そう、あのAC04での主人公、メビウス1としてVRの空を飛べるのだ!めっちゃ嬉しい。

ハンガー内では戦闘機を6方向ぐらいから眺めることができるのだが、そんなことより早く飛びたくてミッションを選択する。

目の前のF/A-18Fは初期に用意されている機体で、ミッションを達成したり戦闘をこなすとA-10C、Su-30M2、F-22Aの順で追加されていき、兵装も増える。ただし、本編の強化パーツは一切なし。このあたりはAC04っぽい。

Mission1 OPERATION NAME [SCRAMBLE]

最初のミッションは「SCRAMBLE」。AC5のアーケードモードでメビウス1と戦った自由エルジアがまたもや動き出し、所属不明で怪しい航空機の一団が接近しつつあるから迎撃せよ、という内容。

機体と兵装を選択して出撃準備を完了すると、コクピットに乗り込むことに。いつもは邪魔で視界を遮る要素なコクピットも、気分を高める重要な要素に変わる。細かい部分まで作り込まれており、あちこち触ってみたくなる(触れません)

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メビウス1、出撃。コクピットがすごく良く出来てる。キャノピーもバッチリ再現されてる。

「Mobius1、Sortie(メビウス1、出撃)」とコールされ、ロードを挟むと周囲が薄暗い場所に。見回すと航空母艦のエレベーターに運ばれて、甲板に向かう途中らしい。カタパルトまで運ばれる際に、グルンと機首が左に回るのだが、ここは若干酔う。現実の自分は座っているのに、VRで見ている風景だけが動くと脳が混乱するらしい。めったに3D酔いを起こさない俺でも駄目。一瞬のことなのでその後はほぼほぼ酔わない。

すでに僚機がカタパルトに接続されているがコールサインは「Omega-11」。AC04で渋い声で「Omega-11, engage」といってたあの人だ。今度も一緒に飛ぶのか。

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カタパルト接続。あなたなら、出来るわ。

Omega-11が射出された後、自分の番が来る。「アムロ、行きまーす!」な気分。スロットルを全開にしてエンジンを吹かし、操縦桿を目一杯引いておくと、あっという間に遥かな大空へ。周囲を見回してみるとどこまでも青い空と海、白い雲が続いていて、ほんとに空を飛んでる感じ。目の前に現れる雲は立体的で、雲を横目に見ながら周囲をぐるっと回り込むように飛ぶこともできる。これこれ、これがやりたかったんだよ!

AC04ではミッション1の発艦はデモムービーだったが…、隔世の感ですなぁ。

 

ちなみに操作モードは本編と異なりスタンダードは使えず、エキスパートのみ。開発スタッフの話によると、意図する操作とそれによって引き起こされる動作のズレがVR酔いの原因となるらしい。

www.gamespark.jp俺はAC04で太陽発電所を攻めた後の帰り道、スタンダード操作で渓谷の壁にぶつかりまくって以来、ずっとエキスパートモードで操作してるから問題はなかった。

 

エスコンを遊ぶ際はいつもHUD視点を使っている。コクピット視点だと画面の三分の一が覆われてしまうし、後方視点だと玩具みたいな自機が見えて気分が削がれるから嫌だということもあるが、可能な限り、ゲーム内世界に没入したいのである。

画面いっぱいに広がる空間の中で飛び回っている最中は、もうコクピットに座ってるのと変わりないぐらいの気持ちでのめり込んでいる。

VRだと本当にコクピットの中に座る体験ができる。没入度は半端ない。没入以外ありえない。コクピットの出来も良く、計器のいくつかはちゃんと動作している。操縦桿でなくてパッドを握ってるのが残念に感じ、高額なフライトコントロールスティックを購入したくなるぐらい。

 

発艦後にAWACS早期警戒管制機:ゲームの案内役)から通信が入る。AC04で共に戦った、あのSky-Eyeが管制してくれるのだ。飛ぶだけでも楽しいのに、どこまでファンをもてなしてくれるのか。

コクピットのレーダーを見ながら所属不明機に接近すると、すぐに戦闘になる。本編では画面の隅に表示されていたレーダーと弾薬の残弾や自機のダメージは自然な形でコクピットの中に嵌め込まれていて、コクピットの情報を確認しながら戦闘機動できるのにも感動。

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ヒャッハー!この風、この肌触りこそ空戦よ!

戦闘を始める頃になると、BGMがAC04のアレンジバージョンであることに気づく。こだわっとるなーとVRバイザーの下でニヤニヤが止まらない。

ミッション1はいわば練習ステージであり、接待を受けてるのも同然だからそうそう撃墜されることもないが、ついついミサイルの航跡に見とれたりして、敵の攻撃を食らうこともある。これがまたすげー怖い。本編と異なり、本当にガツンとした衝撃が伝わってくると感じるぐらいで、なるべく当たりたくないと必死に避けてしまう。

敵機をいくつか落としてると味方のViper隊が応援に駆けつける。その中のViper-2が生意気な若造でメビウス1をいかがわしいロートル扱いしてくる。さては貴様、ツンデレだな?ようし、デレさせてやると戦闘に励む。

カモでしかない鈍重な爆撃機を手早く片付けるために、特殊兵装に切り替え、首を振って視野を巡らせてターゲットを視認するとロックオンしてくれる。まるでマクロスみたいで興奮。

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F22Aでプレイ。キャノピーの枠がないので視界良好。ミサイルの航跡の間をくぐっていくのがたまらん。

低空を飛んだり上空に駆け上がったりして戦闘を終えると、画面が切り替わって空母に帰還。遠くに見える豆粒みたいな空母に接近し、着艦する。基本的には本編と同じ内容だから操作ミスすることはないが、慣れるまでは怖かった。

できれば戦闘終了後に自分で空母を探して着艦してみたかったが、おそらくダレるんだろうね。

 

MISSION2 OPERATION NAME [OPERATION GATOR PANIC]

洋上防空戦の次は地上防空戦。基地に帰還してくる味方爆撃機に自由エルジアの敵機が追いすがってきてるから対応せぇとのこと。機体と武装の準備を終え、コクピットに座って画面が切り替わると格納庫からゆっくりと滑走路へと向かう…、のだが、もうすでに敵の空襲を受けてる!!

対空戦車に撃墜された敵機が爆発しながら目の前を通り過ぎていき、着陸を試みる味方爆撃機B-52が敵機に撃たれ、墜落してくる。そして対空戦車を巻き添えにしながら爆発。破片が降り注ぐほどの激烈な戦闘が行われる中、滑走路までタキシングをすすめるのだけど、危うく機銃掃射にやられそうになったり、いつも敵に対してやっていたことをやられる立場になると、自由が効かない地上から早く飛び立ちたくてしょうがない。

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ぎゃー!来んな来んな来んなぁああ!

同様のシチュエーションはAC5のステージ3あたりでもあったが、緊迫度は比較にならない。もう、極上のアトラクション。

先にタキシングしていたツンデレ野郎Viper-2と同時に離陸することになるが、後ろからは墜落してくる爆撃機が迫り、間一髪で衝突を逃れて離陸すると、ようやく緊張から開放される。ただし、離陸の仕方によっては爆撃機と衝突して爆発、ミッション失敗になることも。Su-30で何も考えずに操縦桿引いたまま加速してると激突しやすい。足の遅いA-10でプレイするとなかなか離陸できず、すでに墜落した爆撃機が爆発炎上している中をギリギリで突っ切るように離陸するのでドキドキ感が増す。

空へ上がればこっちのもの、と言いたいがミッション2からは敵が本気を出してきており、油断してるとすぐに撃墜される。敵の攻撃は丁寧に回避して、確実にミサイルを撃ち込んでいかないとクリアは難しい。慣れればNormal難易度ならA-10でもS評価は楽ちんだけど。

ミッション2は割と歯ごたえがあり、何度も撃墜された。本編と違い、被撃墜の演出は念入りな描写になっていて、撃墜が確定すると機体の操作が不能となり、コクピット内が炎と煙に包まれて「うわーやだやだやだー」って気分になって、最終的に爆発してホワイト・アウトする。しばらくボーゼン。

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ミサイルを食らって撃墜確定。ゲホゲホ、アチチチ!

 

敵航空機部隊、Su-30M2を3機、増援のSu-35Sの3機を片付けて制空権を確保すると、Sky-Eyeが上空に上がり、レーダーで索敵を開始して、お約束の「Mission Update」。味方基地へ電力を供給する変電所が敵地上部隊に包囲されていることが判明。撃退を命じられる。

掃討に手間取ると変電所が破壊されてミッション失敗となるため、特殊兵装を使いながら手早く片付ける必要がある。本編と同じく戦車は通常ミサイルを二発当てないと倒せないし、対空戦車はこちらの放ったミサイルを撃ち落としてしまって当たらないことも。

敵を片付けるとまたMission Update。今度は基地が敵に包囲されている。変電所攻撃は囮だったらしい。さっきとは違って攻撃ヘリのAH-64などもおり、対地兵装のみでは叩けないし、途中からSu-30M2の編隊も攻撃に参加してくる。

俺はいつも地上部隊とヘリを先に始末してからSu-30に対抗するようしている。地上部隊の攻撃のほうが基地に与えるダメージが大きいようで放置してるとミッション失敗になりやすい。

敵を片付けて、基地の危機を救うと皆から称賛感謝感激雨あられとなり、ちょっと英雄気分。滑走路への着陸シーケンスが始まるまでの間、映画などでヤンチャなパイロットがやるように、管制塔の真横を通り過ぎたりしてる。

着陸成功すればミッション終了。

ちなみにミッション2の作戦名「GATOR PANIC」のGATORとはアリゲーターのこと。つまり、このミッションはあちこちから攻めてくる敵を叩き続ける、ワニワニパニックなのだ。

Gator Panic - Wikipedia

 
MISSION3 OPERATION NAME [SENTRY'S BRUNT]

このミッションがVRモードの最後。ミッション数がもうちょっと欲しかったが、色々と限界なのだろう。最終ミッションだけあって難易度がめちゃくちゃ高い。これを書いている現在、難易度Hardを時間内にクリアできないし、NormalでもS評価を取れない。

前2つのミッションと違い、離着陸はなく、いきなり山脈上を飛行しているところから始まる。怪しい輸送機が飛んでるから拿捕してこい、との指令。ACのシリーズで拿捕なんか出来たことないんやけどな。

案の定、輸送機は囮の無人機で、雲海の中で待ち伏せしていたAV-8Bの編隊による奇襲を受ける。AV-8BはVTOLだけに動きが独特で、昔から対処しづらい敵なのだが、それを相手にしているとSu-35Sの3機編隊が3つ現れ、通常ミサイルの届かない遠距離からミサイルを突っ込んでくる。雲の中でミサイルを避けるのもありだが、ジリ貧になりかねないのでAV-8Bは僚機に任せて放置し、先にSu-35Sから片付けていくほうが無難。

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横光三国志なら銅鑼がなってるところだ。ジャーンジャーンジャーン!げえっ、孔明の罠か?!

Su-35Sもいやらしい機動をしてきて、ミサイルアラートが頻繁に鳴るけれども、落ち着いて対処すればなんとかなる。

全滅させるとミッションクリア、と思いきや上空からSu-57の4機編隊が襲いかかってくる。敵の精鋭部隊、ゴースト隊の登場。こいつらがVRモードのラスボス。

ラスボスだけに高機動を誇り、狙いを定めてミサイルを当てるのがかなり難しい。本編のミハイが雑魚に思えるレベル。ステルス性を発揮して、後方に回られるとレーダーに映らなくなるし、一機を追っかけてると他の3機が後ろに回ってミサイルを打ってくるため、袋叩きされてるみたいにミサイルアラートが鳴り止まない。一瞬でも油断すると撃墜される。

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当たれぇえええ!逃げんなコラ!待たんかいワレ!

高機動ミサイルのQAAMを温存しておき、確実に当たる範囲まで食らいついて攻撃するぐらいしか対処のしようがない。ミサイルに狙われたら雲に隠れるのも有効かも。1機に食らいつかず、ミサイル撃ったら放置して次の敵を探し、コツコツ当てていって少しずつ削るのが得策。

なんとか倒し終えるとエンディング。ツンデレViper-2もデレてくれて、メビウス1、つまり俺をヨイショしてくれる。メデタシメデタシ。

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よしよし、ういやつじゃ。

ほんま、ミッション3だけはクソほど難しい。ミサイルくらわずにクリアしたことない。

 

VRで飛ぶ体験が濃いこともあり、ミッション数が3つでも満足感は高い。でも、やっぱりもっといろんなミッションで遊びたい。本編のようなトンデモ兵器とも戦いたいし、対艦戦も楽しみたい。

動画にあるように、VRモードで飛ぶときには字幕をオフ、音声を英語にして遊んでいる。一旦ミッション内容を覚えてしまえば字幕は没入を阻害する要因にしかならないし、AC04には英語音声しかなかったので、メビウス1気分を味わうのであれば英語がベスト。特にミッション2の離陸直前の「この状況だからだ!」は「Because of the mess !」のほうが断然かっこいい。

字幕、音声ともに本編との共通設定になっていて、VRモードに入る前でないと設定変更できないのが残念。切り替えを忘れてると一旦VRを抜けないといけないので面倒なのだ。

幼い頃から3Dシューティングが大好きで、ナムコスターラスタースターブレードにハマった身として、同じナムコバンダイナムコ)からVRの空戦ゲームが傑作として送り出され、家庭で堪能できるのは感無量。メビウス1がまたしても空の限界を押し広げたのも感慨深い。

続編期待してます!