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コレステロールと高血圧、心疾患

ある学者がこういう主張をしているとする。
「火事の原因は消防車だ!」
誰が聞いても頭おかしんじゃない?って思うはずだ。

その学者の思考はこうだ。

  • 「火事の現場にはたいてい消防車がいる」
  • 「大きな火事になるほど、消防車が増える」
  • 「だから火事と消防車には密接な関係がある」
  • 「しかし、火事のないところに消防車は見かけない。」

ここまでは間違ってない。だが、愚かな学者は消防車の役割を全く知らなかったし、何故火事が起こるのかもわからなかったため、こう結論づけた。
「火事の原因は消防車だ!」
そして、その結論から次の命題を導き出す。
「火事を防ぐためには消防車を減らさないといけない!」
こんな主張する学者がいたら「バカだなーハハハ」って嗤うだろう。

しかし、これと同じ構造の主張が、バカバカしいことに健康常識として広く受け入れられているのである。

これ、単語を少し入れ替えると、こうなる。
「高血圧、心疾患の原因はコレステロールだ!」
「高血圧、心疾患を防ぐためにはコレステロールを減らさないといけない!」
これはバカげた主張とはされてこなかったが、全く上のバカと同じ論理構成なんである。

曰く、

ということなのだが、火事と消防車の関係を見誤っているバカな学者と同じミスを犯している。
すなわち、高血圧と心疾患の原因は別にあるし、血中コレステロール濃度の上昇はあくまで結果でしか無いのだ。
下記の動画ではそれを説明してくれている(2018/8/21 日本語翻訳されていた動画は削除されたので原版に差し替え)。

要約すれば、動脈硬化、高血圧、心疾患に至らしめる血管の炎症は、高血糖が主因であり、それは糖質の過剰摂取に由来している、ということ。つまり糖質の過剰摂取こそが放火魔だってことだ。そして血中コレステロールは消防車みたいなもんで、高血糖が引き起こした血管内の炎症を修復するために分泌されているにすぎないのである。

動画内でも触れられているが、コレステロールを善玉、悪玉に分類するのももはやあんまり意味のないことになっている。

コレステロールなんかを気にするよりは、血管の炎症を引き起こす糖質の過剰摂取を止めること。そうすれば傷んだ血管が修復され、糖質制限を行った私がそうだったように、血圧もすみやかに正常値に収まっていく。

世間一般の標準的な食生活自体が、糖質の過剰摂取につながるのはさんざん当ブログでも述べてきた通り。丼やカレー、ラーメンなんかをかっ食らってるうちは高血圧治療など意味が無いのである。放火しながら防火を訴えるようなものだ。