Look on the Bright Side of Things

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MM9

torneで録画していた「MM9」を観た。原作読んでないから趣旨を勘違いしてるかもしれないが、どうも気に入らない。
予算も人手も足りない中、日常的に異常な怪物に対処する勤め人たちの奮闘を描くのだろうと思ってたのだけど、あまりにも勤め人のリアリティを欠いている。勤め人のリアリティとは何か。ホウレンソウである。
緊急事態であっても可能な限り報告し、連絡し、相談するのが良い勤め人である。おそらく民間以上に役所の方がホウレンソウに厳しいはずである。なぜなら責任回避が日常だと思われるからである。ホウレンソウは責任の所在を上送りにするためのものであるからだ。基本的に相身互いである勤め人はお互いの事情に配慮しあうのが処世術の基本なのである。
だから独断専行とか部下を招集して事情の変更も伝えないで放ったらかしにするとか、役人、というか勤め人らしくないのだ。
そして勤め人に一番に合わないものは派手なマーチである。過労死に繋がり兼ねないようなBGMなどいらないのである。コンビニや喫茶店で流れてるような有線以外のBGMはそぐわないのだ。
ラスト近辺で、卵を持ち去ろうとした男が自動車の鍵を追っかけるのも変だ。卵の方に価値があるはずだから、追跡者を殴り倒すなりして追跡不可能にしてから、鍵を探すはずなのだ。さらにいうと、卵を置き去りにして威嚇しに車を離れるはずもないのだ。このドラマ作ったアホは日常感覚を持たないトンチキだと思う。原作者の山本弘氏はさんざんトンデモをあげつらってる人だから、常識感覚は普通に持っているはずで、原作通りではないと思いたい。盗作を恥じない唐沢俊一に対するまとめを未だに公開してない点においても、勤め人の日常感覚を持ってるはずなのだ。