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ボルゲーゼ美術館展

親父を連れて京都国立近代美術館ボルゲーゼ美術館展を見物に行く。前日の雨がウソのような快晴で、洗われた青空と紅葉がとてもキレイだった。
美術館展の内容はあまりパッとしない感じ。17世紀のバテレン坊主のコレクションだからか、宗教臭いのが気に入らなかったし、考証という概念がなかった時代の絵には、名画なのかもしれないが、どうしても難癖を付けたくなるのである。
子どもは成人の頭身を保った小さい大人として描かれるし、イエスの時代を描いた絵の人たちの着衣はローマ時代のものとも思えないし。手のひらに聖痕が現れてる絵なんざ失笑ものだ。手のひらに釘売って磔にしたら手のひらが裂けて落ちてしまうっつーの。磔にする時は手根骨と橈骨、尺骨の間に釘を打つんだよ(そういう考証が行われるようになってからはそこに聖痕が現れるようになるんだから現金なものだ)。
俺には退屈に思える絵のなかで一枚だけハッとする絵があった。それは正面から1人の物乞いを描いた絵だ。伝説や説話、貴人を描いたものが並ぶ中で、異彩を放っていた。
親父も同様で、ピカソマチス、日本の画家を揃えた4Fの所蔵品展示の方が気に入ってしまった。