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三国志 The Three Kingdoms 45〜END

あんまり観る気無くて、漫画読みながら横目で観てた。以下の点がスルーされてた。
魏延焼殺作戦&暗殺者馬岱仕込み計画
・魏帝による交戦禁止命令
諸葛亮の寿命延長オプションを魏延が見事に阻止
魏延の桟道封鎖
・「誰がオレを殺しえんや!」X3
・呉に関わる全て。
司馬懿の偽装認知症
司馬懿の公孫淵討伐

諸葛亮が終始弱々しくて見ててイライラしてくる。やっぱ曹操没後の三国志諸葛亮が神算鬼謀を炸裂させまくらないと見ててつまんない。竜頭蛇尾の感がある。このドラマでは司馬懿を魅力的に描くことでそれを補ってるようで、少なくとも諸葛亮より司馬懿の方が名将に見える(部下全員に慕われてるし)。史実に即してると言えるが、ドラマとしてはつまんない限り。史実に重きをおくのなら、曹真をもっと活躍させるべきなんだが、司馬懿の間抜けな引き立て役に貶めてるのは演義通りなのよね。
三国志演義の作者らは曹操没後の盛り下がりをよく理解していて、物語を引き立てるために諸葛亮を神算鬼謀の名軍師に仕立て上げる演出をいくつか加えている。司馬懿立案の必殺の計だった五路侵攻を成都にいながらにしてあっさりと防いでみたり、南蛮攻略で数々の苦難を乗り越えさせたりして、名軍師たる諸葛亮ならば北伐も可能だと思わせてから、魏との対決に挑むため、より一層、司馬懿との対決が楽しめるのだ。
ところがこのドラマでは諸葛亮の軍才をあまり積極的に描いていない。従ってどうしても盛り下がってしまうのである。夷陵の戦い以後は戦闘シーンもあまり描かれなくなっているところをみると、終盤は予算が足りなくなったのかもしれない。

諸葛亮の陣中葬のさなか、軍権を奪おうとした魏延馬岱に後ろから首を斬られるのだが、そこまでして魏延を殺させる諸葛亮は陰険にすぎるだろう。
物語は曹爽を滅ぼして魏朝の実権を握った司馬懿が、白髪となって陽光にあふれた自宅の庭で、孫の司馬炎に書物の暗謡をさせてる最中に眠るように死去するところで終わる。


全巻観終わってみて、非常に良くできた三国志ドラマではあるものの、夷陵の戦いより後はあんまりパッとしない。曹操がとても魅力的な人物として描かれているのは良いが、それを継ぐ存在を作れなかったのが残念だった。司馬懿をそれに充てようとしていたようだがうまくいってない。