Look on the Bright Side of Things

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Path of the Darkside

私も長らく生きてきて、その中で見聞きしたことを知識なり教養なりにして、日々暮らしているわけだが、まだまだ修行が足りないのか、しばしば蒙を啓かされる。そのきっかけとなるのは昨今では圧倒的にネットからの情報である。近頃でいうと傷は消毒するという常識が誤っていて、閉鎖湿潤療法が正しいとか、自らの痰を飲むと病気が重くなるのも誤りで、当然ながら胃酸で殺菌されるであるとか、いずれもネットで調べたおかげで、自ら常識としていたことが覆った。
とは言うもののネットは玉石混交であり、デマや妄言、捏造が氾濫、横行している。人間も動物なので恐怖に支配されやすく、哀しいかな、脅威からの癒しには理性を捨てて飛びついてしまうのである。そういう安易な癒しに出くわすたびにゲンナリしてしまうのだが、反論や啓発を試みるのも面倒だし無為なことだと諦めてしまっていた。恐怖というプリミティブな感情に結びついてしまっているデマに理性の光を当てようとするのは大変な労力を伴うからである。
しかし世の中にはそれを諦めない暇人根気強い人がいて、下記のようなサイトが出来ていた。
ず's - デマの検証サイト一覧
大変労力の居ることであったろう。とても素晴らしく良くまとまっている。掲載されているデマをつらつら眺めてみると、脆弱な自尊心をカバーしたい心性が透けて見える。自分に自信がないから世界や変化に対して恐怖を感じ、それが敵意を生んでいるのだろうし、自信を補償するような自慢話に飛びついてしまうのであろう。その自慢話自体、デフォルトプロパティである国籍にまつわるものだというのが一層の哀れを誘う。国家がエライからって自分がエライことには全く繋がらんのだがなぁ。
ヨーダ師匠曰く「恐怖は暗黒面に通じている。恐怖は怒りを呼び、怒りは憎悪を、憎悪は苦しみを呼ぶ(Fear is the path of the dark side. Fear leads to anger, anger leads to hate, hate leads to suffering.)」。ああいうデマに陥ってる人は間違いなく暗黒面に堕ちているといえるだろう。