道場に着くと上席者がおらず、指揮をしなければならない様子だったが、開始間際に師匠が現れた。しかし受ける側に回って結局指導。後進のレベルも上がっているはずなのに一向に追いついてこないのは、自分のレベルも上がっているからだろう。正中線をビシリと通し続けることに思い至ってからは、僅かなブレでさえ許せなくなる。ブレを産む原因を探していくことに意識がいっている。
稽古後、一時間ほど飲んで家路に就く。結局は足を旨く使えていないことを改めて認識するが、ずいぶんむかしから同じ事を言われていたのに、同じ字面であっても意味が異なっている。解釈は読み手に委ねられている。従って「読めた！」と思っていても、新たな境地に達すると全然読めていなかったことに暗然とするのである。
