Look on the Bright Side of Things

Anderson's Blog - since 2005

蒸し暑い一日

梅雨の真っ直中である。稽古自体の厳しさよりも蒸し暑さの方に参ってしまう。金曜とは違い、こちらは地場固めの最中。新しいことを教わるよりも煮詰めることをやっている。なかなか思うようには身体が動いてくれない。頭では分かっているのだが、小手先で使ってしまい、技の勢いが失われて廃れてしまう。それでも先輩方がうまく誘導してくれ、自分の使いようが変わっていく。
金曜の流儀では教えることを専らとし、土曜の流儀では教えられる立場になっている。そのお陰で、教える/教えられるという行為の意味が、最近になってより深く明瞭になってきた。これの内容は言語化するのが非常に難しい。敢えて試みれば、教える/教えられるのは人間に特有の行為である。これこそが人間を人間たらしめている。その根底にあるのは慈愛であり、正しく慈愛を示せば、必ず人は愛を持って応えようとする。伝承とはそういう営みの積み重ねである。疎かにしてはいけない。そして日々新たでなければならない。