今日は寒い一日だったが、稽古に入るとあまり寒さを感じなくなる。こちらでも新しい事を教わるが、従前に習った事をしばらくやっていなかったので忘れてしまっていた。
今のテーマである「腰を据えつつ通していく」を色々な動きの中で試していった。今までの距離感と全然違ってくる。手を伸ばさなくても届く、というか伸ばしていない筈の手が伸びていくような、不思議な感覚を得た。いままで遠い遠いと思って必死に手を伸ばしていたのだけれども、それは自分で縮めてしまっているから遠くなっていたのである。今の境地に至らない限り、絶対に気付く事は無かっただろう。ものすごく単純な事なのだが、一年前の自分にいくら説明してもわかってもらえまい。体がよけいな回り道をしているから遠く感じている。その感覚は正しい。なぜならそれだけ移動しているからだ。だが相手との関係で見る限り、遠くしてしまっているだけで、到達距離自体は非常に短い。最短距離を通っていないから遠く感じるし、届かないのだ。
