PS Storeで割引されていたものを購入して、3ヶ月ほど放置していた。「StarWars Outlaws」を4周し、流石に飽きてきたのでプレイを始める。
リリースはPS4が主力機だった2020年頃に行われていたが、ほぼ未完成と言っていいほどのバグだらけで、その後何度も修正パッチが当てられ、現在は普通に遊べるレベルになっているそうな。
プレイを始めてみると、あまりにとっつきにくくて一旦離脱してしまった。色んな情報が一気に流れ込んでくる割にはチュートリアルがおざなりで説明も行き届いていない。世界自体の設定の説明もほぼ放棄されている。戸惑うことばかりで、最初に選択する主人公の出自(ライフパス)を企業人であるコーポにしてみたものの、展開が早すぎで説明も放置されててやる気を失ってしまい、「地球防衛軍6」に舞い戻ってしまった。
その後、ライフパスを一匹狼のノーマッドに再設定し、80時間ほどでなんとかエンディングまでたどり着いた。しかし、そのプレイも最初はえらく苦労した。本来、冒頭のミッションが終わった後は、自由にあちこちうろついて経験値やら装備やらを充実させるべきなんだが、このゲームでは常にストーリー進行ミッションが優先表示される。それに従ってしまうと、イベントによって簡便な移動手段であるマイカーを失ってしまう。あとになれば、そのへんに放置されてるバイクやら自動車を奪えばいいのだと気づくが、ゲーム中にはなんの説明もないから、デラマンのイベントを終わらせるまで、俺はずっと徒歩で広大なナイトシティを走り回り、金策に励んで車を買おうとしていた。それも本来はすぐに金が稼げるNCPDの案件を探せばいいのだけど、マップにそれを表示させることができるよ、という促しもなくて、とにかく走り回っていた。それに気づいたのはエンディング直前だった。
チュートリアルがとにかく不親切。そして、初期メンバーとの別れの早さ。それさえなければ超名作だったのだけどねー。街の作り込み、ストーリー分岐、キャラクター造形、80〜90年代サイバーパンクの徹底的な映像化、などなど、めっちゃ凄くて度肝を抜かれる。
初回プレイでのエンディングは星エンド。選択や運命を他人任せにしない、自分で立ち向かっていくという決断にふさわしいエンディングだった。その後、太陽エンドも経験してみたが、当初の夢通り、ナイトシティの伝説になれたはいいが、相棒も失い、仲間とも別れ、たった一人で孤独に生きるほかなくなってしまった。
現在、性別とライフパスを変えて二周目プレイ中。やっぱ、色々わかったうえでの再プレイはこの手のゲームには欠かせない。
それにしても、ナイトシティに規制やら検閲は全くそぐわない。年齢制限あるんだから、エログロも見せろよな。
2週目終わって追記。ライフパスをストリートキッド、性別を女に変えて、一周目とは違う選択を心がけて、エンディングに到達。アラサカに魂を売る悪魔エンドと、拡張パックの「仮初の自由」を導入しての塔エンドを体験してみた。
「仮初の自由」自体にバグが残ってるのか、2.3時間に一回は異常終了してて、イライラさせられっぱなしだった。
それぞれのエンディングの感想を述べてみる。ネタバレ有り。
太陽エンド。ジョニーに体を委ねてローグとともにアラサカタワーにカチコミ。50年前のやり直しをジョニーにやらせてあげる、という内容。見事アラサカをぶっ潰したはいいが、Relicの侵食が進行しすぎてて、Vの体は限界を迎えており、半年も持たない。それでも盟友であったジャッキーとの約束通り、ナイトシティの伝説となる。しかし、仲間とは疎遠になり、正体不明の依頼主から持ちかけられた、自らの寿命を伸ばす可能性のある、衛星軌道上にある施設への突入作戦を、たった一人で行おうとするところで終わり。ジョニーの望みを叶えてコーポをぶっ潰し、自らも伝説となって夢は叶えたが、迫りくる死を解決するために、たった一人で宇宙空間の虚無の中に身を投じなければならないという、温かみのかけらもない寒々しい内容だった。太陽は唯一無二ゆえに孤独、ということか。
星エンド。ジョニー任せにはせず、何かと縁のあるアルデカルドスを頼る。アルデカルドスのコミュニティは暖かくVを迎え入れ、一命を賭してVの命を救う作戦に身を投じてくれた。アラサカをぶっ倒し、頭の中からジョニーを切り離せたものの、寿命が迫るのは太陽エンドと同じ。
しかし、仲間はともにあり、ナイトシティから離れ、Vの命を救うべく次の手段を模索することに。エンドロールでミスティが占いで未来が明るいことを予言してくれる。おそらく一番のハッピーエンド。
悪魔エンド。バッドエンドの一つ。アラサカに協力することで力を借りてRelicによって引き起こされた疾患を治療してもらおうとする。一応、Relicの除去には成功したが、結局は寿命が迫り、死なないためにはコンストラクト化を勧められる始末。つまり、アラサカに魂を委ねなければならなくなる。最悪なことにアラサカの主、サブロウが事実上の不死を得てしまい、その支配が永遠に続きかねない。Vもジョニーも完全敗北である。
節制エンド。太陽、星エンドに至る途中で、ジョニーに体を譲り、Vはコンストラクトとしてオルトに吸収される。Vの体を得たジョニーがたどるエンディング。RelicによってVの体はジョニーに最適化されていて、寿命の問題はない。しかし、ジョニーはもはや抜け殻と言っていい。Vの体を乗っ取ってしまった以上、ジョニーとしては表に出ていけないし。何もすることがなくなってしまったジョニーはナイトシティを去る。まるで敗北者のように。
塔エンド。DLCで追加されたエンディング。新合衆国=ミリテクの技術力によって、寿命の問題が解決される。しかし、支払う代償が悪魔エンド並に酷い。治療に二年かかったことで、仲間とも心理的距離ができてしまい、彼らの辿る道にも影がさしている。恋人だった存在は別のパートナーを得て、Vは拒絶されてしまう。おまけに能力拡張インプラントが使用不可能となり弱体化。ゲーム内でさんざん蹂躙していた、そのへんのチンピラにもボコられるなど、ゲーム中で得ていた自由をすべて失ってしまう。ナイトシティもアラサカが撤退したものの、支配を拡大したミリテクによって治安が悪化したようである。そんな中に戻ったVは群衆の中に紛れていき、その他大勢でしかなくなる。ジャッキーに誓った夢も、得た仲間も、能力も、寿命以外はすべて失ってしまう。
ナイトシティに奇跡は起きない。