Look on the Bright Side of Things

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時間封鎖

最近、SFを読むのがなぜか億劫に。上下巻とかに分かれてるとさらに読む気がしなくなる。分かれてなくてもアレステア・レナルズみたいなぶっといのは読む気が200%削がれる。こちらの想像力の上を行ってくれる作品にはなかなか会えない様な気がしてて、読んだ時間が無駄になるのを恐れているのかも知れない。
ヒューゴー賞ネビュラ賞などをとって評判の高かった「レインボーズ・エンド」とか「ベガーズ・イン・スペイン」が俺には合わなかったことで、新作に良作なし、という偏見が生まれていたのかも知れない。話のコアになる部分に知的興奮を感じないのである。一番最近に読んだのが「オルタード・カーボン」だったが、これもそうだった。読んでるうちに、別にSFでなくてもいいじゃん、という思いが沸々と湧いてくるのである。
「時間封鎖」もそういう偏見のせいでなかなか手に取ることができなかった。上巻だけ買ってつまらなかったら、読むのをやめればいいや、という気持ちで買ったのに、気がつくと下巻を一気に読了していた。レプリケーターのアイデアが出てきたあたりからページを捲るのが止まらなくなった。長い間求めていた真っ当なSFに出会えたと思う。
続編の「無限記憶」を早く読みたくてしょうがない。
時間封鎖(上) (創元SF文庫) [ ロバート・チャールズ・ウィルソン ] 時間封鎖(下) (創元SF文庫) [ ロバート・チャールズ・ウィルソン ]