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こだわりの歩法

俺は練習が嫌いである。限られた一日の時間の中で、わざわざ時間を割いてまで練習に没頭するのが嫌なのである。基本、怠け者だしね。
かと言って、それをしないで上達は望めない。屁理屈をこねくり回して近道や裏ワザ、小細工探して上達できるほど甘いものではないのだ。だから、最も基礎的なことだけでいいから、日常生活の中で併せてやってしまうことにしている。
日常生活の中で一番気を使っているのは歩くこと。歩く際は絶対に気を抜かない。姿勢、目線、体重移動、すべて稽古として取り組んでいる。当然立ち止まっている際も同じ。だからと言って、心理的に特別なモードに入っているわけではない。そもそも稽古は日常生活の延長線上にあるべき。いちいちシフトチェンジしているようでは迂遠だし、疲れる。そんなのは使い物にならない。箸を使うように得物を使い、食事をするように相手と対するのが今の理想。
そして、その歩く姿も特別なモードに入っている様に見えてはならない。あくまで自然で何の違和感もない。極めて普通。尖ったところも凹んだところもない。しかし、よくよく見てみれば、他の人とは全く異なる歩き方をしているのである。
その姿の目指すところは、もちろん師匠の歩く様。中国武術でいうところの「黙念師容」というやつである。近づいたかなと思うと遠ざかる、厄介なシロモノ。都度都度、コレをしていたのか!掴んだぞっ!って有頂天になっては、あれれ、よくわかんなくなってきた、と、ぬか喜びをさせられる。

以下、ポイントを羅列してみる。健康法や転倒防止としても役に立つ点があるかも。
つま先を開かない。
なるべく平行。つま先が外を向くと歩幅が狭まるので効率が悪い。つま先の向きは膝の向き。膝が外に開くと体重を前で支えにくくなる。後述する倒れこみの原因となり、転倒しやすくなるし、姿勢が悪くなり、腰痛を招く。
遠くを見る。
目線は姿勢を導く。剣道でよく言われる「遠山の目付け」。遠くを見るような眼差しにすると、それだけで背筋が伸びる。背筋が伸びれば腰に掛かる負担も減る。
体を捻らない。
捻ったりウネッたりすると、体重移動がぶれてしまい、コレも移動の効率が悪くなる。なのであんまり手を振らない。かと言って左右同じ側の手と足を揃えて出す、いわゆる「ナンバ歩き」のような、周囲の人から浮くような歩き方はしない。内実的にはナンバ歩きになってるんだけどね。左右違う側の手足を出してはいるが、胸のあたりは足と同じ側が出ていたり。
倒れこまない。
倒れこむってことは、倒れこみの開始以降の制御ができなくなるってこと。飛び込んでるのと同じ。飛び込みはその直後、状況に何らかの変化が起こったとしても対応できない。踏み出してから、実際に踏むまで変化できるように歩むのである。難しいぞっ。
臍下丹田を充実させ続ける。
これはありとあらゆる技芸の基本であり、根本。足で歩むのではない。行き先を目で決めるのではない。丹田を進めていくのだ。ただし、丹田だけ進んでもしょうがないんだけどね。