Look on the Bright Side of Things

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金環日食

日本で広範囲に観測できるのはおよそ900年ぶりという金環日食が今日の午前7時半頃に起きるというので、早起きしてみた。
5時10分に目覚ましが鳴って、ガバッと飛び起きる。大阪の日の出は午前4時51分。既に外は明るくなっていた。身支度をして、安物の日食観測用双眼鏡を手に家を出て、ハタとどこで観るべきなのか決めてなかったことに気づく。あたりを見回すとニョキニョキとマンションが林立していて太陽が見えない。歩きながらしばし考え、近くの川の橋の上で観ることに決めた。ちょうど東西に流れている川の上で頭上が開けているから、よく観えるはずだ。

6時前に橋の上に着いて空を見上げると曇っている。

暫くその場で待ってみるも雲はどいてくれない。場所を変えようか迷ったが橋の上から見た生駒の山も暗く、あたりを見回しても日光の照り返しを放つ高層ビルを見つけられなかったから、今からどこに行っても同じだと判断して携帯をいじりながら待つ。風が吹いていてかなり寒い。5月とは思えないぐらい。

食が始まる直前でもこんな感じ。

しかし、食が始まると雲が切れ始め、日差しを感じられるように。日食グラスを掲げるとハッキリと右上からかけ始めている様子が観測できた。

そこから暫くじっと観測を続けるも、ときどき雲に邪魔されて見えなくなる。金環日食が始まる頃には空一面が薄雲に覆われる。しかし、時折切れる時に差し込む日光に温かみを感じなくなる。明らかに光量が減っているのだ。あたりも少し薄暗い。

金環食が始まる直前辺りから、薄雲がちょうどフィルター代わりになってくれ、肉眼でも日食を見ることが出来るように。日食グラスは真っ暗な中に黄色く太陽の姿だけが移るようになってて、なんか現実味がなく物足りなさを感じていたために、かえって曇りでよかったかなと。

金環日食に入ると薄雲越しにハッキリと肉眼で見える。本当にリングになってて、なんというか天の底が抜けたような感覚。あたりも夕暮れ直前ぐらいの薄暗さで、でも空が赤くなってなくて、今までに体感したことのない怪しい雰囲気。

金環食は暫く楽しめたが、やがて雲が分厚くなって姿が見えなくなって観測終了とした。