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風ノ旅ビト

Flow、Floweryを開発したthatgamescompanyの新作。PSNダウンロード専売タイトルで安価。原題はJourney。直訳すると長い旅行、旅程、道のりとかそんな意味。プレイを終えた後の感覚として一番近いのは「お遍路」とか「巡礼」か。
前作Flowery同様、シンプルなシステムで、言葉では何も言わないし語らないけど、伝わってくるものがある。そして何よりとても詩的で美しい。
ゲーム内容はスタート地点の砂漠から、遠くに見える山の頂上の輝きを目指して、過去に滅びた世界をひたすら進んでいく。途中にあるチェックポイントにたどり着くために、仕掛けをマークして起動させる。そしてチェックポイントでこの世界の姿を教わり、さらに先へ。大筋はただそれだけ。
プレイヤーには発声とジャンプの能力があり、ジャンプは印を取ることで滞空時間が伸びる。それにより行けなかったところへ登ることが出来るようになるなどの探索要素もある。ジャンプ能力を奪う、打倒不可能な恐ろしい敵も後半で登場する。ま、ゲームオーバーはないんだけど。
ユニークなのはネットワークを介した同行者が時々現れること。一ステージに付き一人だけ同行者が現れて、旅程を共にする。選択はランダムなのでどこの誰かもさっぱりわからない。手助け以外の行為はできないので嫌な思いをすることはない。同行者とは会話できない。お互いただ鳴くだけ。接近するとジャンプ能力が回復するので、ついつい近くにいることになる。どこかの誰かと巡礼を共にする気分がなんともほっこりする。特にラスト近辺を共にするとなんか絆めいたものが生まれる。
クリアまで1時間もかからないが、何回も繰り返し遊んでしまう。2回目以降はドキドキワクワクはあんまりないし、興奮するようなこともないのだけど、なぜか繰り返してしまう。巡礼とはそういうものかもしれない。

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