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モノの言い方が気に入らない

千葉県松戸市の消防局で新人の訓練に際し、いじめまがいのパワハラがあったとの報道をYahoo!でみた。どこにでもこういうアホがいるものだ。なんにせよ「ぶっ殺してやる」みたいなことは軽々しく言うもんではない。ましてや人命をもっとも尊重すべき消防や救助の世界では絶対に使ってはいけない言葉のはずだ。
それはさておき、報道では「松戸市消防局の佐久間峰男局長は「パワーハラスメントやいじめがあったと受け止められても仕方がない。市民の信頼を損なったことは遺憾。心からおわびする」と陳謝した」そうなのだが、このものの言い方が気に入らない。
なぜ、「パワーハラスメントやいじめを行ってしまい、誠に申し訳ない」と言わないのか。「受け止められても仕方がない」というのでは、「パワハラとかいじめとかは第3者がそう騒いでいるだけで、我々自身はそう思っていない」と言っているのと同じではないか。こういう物言いがどうも気に入らない。
遁辞としてよく聞く「お騒がせして申し訳ない」のと同じ物言いである。責められているのは世間を騒がしたことではなく、騒がすに至った行為とそれを引き起こした意識や認識なのである。そこを改める責任を負う言質をとらせずに、騒がしたことにのみ謝罪するのでは、もっとも追及されるべき、行為と認識の誤りは放置あるいは隠蔽されて温存されてしまいかねない。
不当に人を殴った奴が「傷つけたと受け止められてもしょうがない」とか「皆さんを騒がせて申し訳ない」なんて言ったとしたら、それは全く謝罪になっていないだろう。そこを突っ込まないからマスコミはダメなのだ。