Look on the Bright Side of Things

Anderson's Blog - since 2005

嫌いなもの

2年ほど前から映画評論家の町山智浩氏のブログを愛読しているのだが、町山氏とは嫌いなものリストがずいぶんと重なる。氏のブログを読んでいると、なんだか分からないけど嫌いなんだ、説明出来ないけど嫌いなんだというモヤモヤ状態に、これこれ、これなんだよと言う理屈を付けてくれる時があって、とてもスカッとする。
ずいぶん昔にNHK教育だかの特集でマンガをテーマにした番組があった。そこで初めて魚武とかいう自称詩人を目にしたのだが、その時のいやらしさといったら無かった。思わずそこらに落ちてあったものを拾い上げて画面に投げつける寸前まで行ったぐらい憎たらしかった。
なぜ一瞬でそこまで嫌いになったのかがどうしてもよく解らなかったのだが、町山氏のブログを見てストンと納得がいった。俺は虚仮が大嫌いなのだ。
魚武、村上隆猪瀬直樹高城剛辻仁成中谷彰宏秋元康などなど、いずれも虚仮である。虚仮であるからこそ自分の凄さ偉さを強調し演出し威嚇し、ゴテゴテと身を飾りたて(魚武の場合は名前まで飾り立ててる)、他の強者の威を借りて実であろうと装っている。出馬第一声が「石原裕次郎の兄です」とかいってたどこかの首長のもその類だろう。そういう虚仮の装いに惑わされるバカが多いことも含めて頭に来る。
実を持っている人はことさらに実たらんとはしない。ただ坦々と世界と交わるのみ。なにも借りないしなにも貸さない。水増しする必要も味付けする必要もない。実が極まれば太虚に至るため、なおさらわざわざ自身と実を示そうとはしない。
しかし上に挙げた人たちは自らが虚仮であることすら分からないため、太虚に至ることは永遠にない。町山氏の言うとおり、この手の連中は80年代に全員滅びておくべきだった。