STRiDA を購入した際に、必須装備となる前照灯 (ヘッドライト)について、お店の人からどうするかと尋ねられ、「走るのは、ほとんど日中だし、夜走るとしても街中で照明のあるとこばっかりだから、そんなに強く光るやつでなくていいよ」「相手から視認できたらそれでいいっす」と適当に回答し、結果、こんなのありますよとKnogのBlender Mini Lightを紹介された中で、かっこよさそうなNinerをチョイスした。サイズもデザインもよく、完全防水、と良い商品だし、その時はそれでよかったと思った。
若い頃から夜に自転車を走らせて危険を感じたこともなかったし、どうせ夜に走ることになっても照明のある街中だし、Ninerつけてるから法令違反にもなるまいと高を括っていた。日中もNinerを点滅させて走って「俺、安全に配慮してるー」的な満足感を得ていた。
で、様々に装備を整えていく中でリアラ イトを選んでる最中、なんかのリンクを踏んで前照灯 の法的要件であるところの「10m先を視認できる光量」「点滅不可」を知り、実際の投光状況の画像や動画などを見聞してみて、あらー、俺って馬鹿!と自分を罵った。
自転車のヘッドライトについてのWeb上記事によると、10m先の暗闇を十分に照らせる明るさは300ルーメン以上あったほうが良いとのこと。Ninerのスペックを見ると20ルーメン。駄目だコリャ。いや、まあ駄目やないねんけどな、そもそも前照灯 的扱いをしたらアカンもんやし。
前照灯 が必要なのは夜間走行するときだけなので、日中しか走らないときにはNinerのみでも問題はない。けれどよくよく考えてみると、日が落ちるのが早くなる季節ともなれば、帰宅時間はもう陽が落ちて暗く、老化して各種センサーや運動能力が衰えとる俺にとって、暗がりは若い頃よりもずっと危険なのだ。甘く見てました。
慌てて前照灯 の購入を決めて、300ルーメン以上で低価格なもの、壊れにくいもの、充電池内蔵を基準に検索をかけていく。
自転車用ライトと言えば定番はキャットアイ 。VOLT400が400ルーメンなのだけれど5000円超え。そして配光が狭いらしい。200ルーメンになるが少し安め、3000円弱のVOLT200にしようかと見ると、キャットアイ 製品にありがちなのか、ブラケットとの接合部が折れやすいとのこと。そしてVOLT200も400も防水は弱めらしい。
雨ん中を乗ったり、放置したりはあまりしないけれど、防水はしっかりした方に惹かれる。
それらライトのレビュー中に対向する歩行者や車両への眩惑に考慮が必要、とあったのでドッペルギャンガーのラディエイト400 も調べてみたが、コンセプトは悪くないにせよ、なんかいまいち。
高ルーメン&完全防水などなどの美辞麗句なスペックがキラキラ光る、激安中華製のも目に入るが、称賛の嵐なレビューをかき分けて不評レビュー見ると、すぐ壊れただの、もともと不良品だっただの、違うものが届いただのの報告が少なからずあり、これらの激安中華品を買うのは一種の博打だと悟る。
消去法でほとんどラディエイト400に決めかけてたときに、関連商品の一覧にあったLumintop C01が目に入る。自転車について素人なので装備品メーカーについても知識がない状態。どうせ中華の有象無象メーカーのコピー品だろう、ヒットするまいと嘆息しつつ検索をかけてみると、下記の記事が見つかり、主に配光について称賛されていた。
LUMINTOP C01 / CREE XP-G3 (NW) – Bicycle Headlight | roomX.jp
俺もこの記事を読んで配光へのこだわりというか気配りに少し感動した。これだけ気を回せるのなら、他の部分についても隙が少ない、というか誠実なのではないかと推量。値段も安めの2500円弱だったのと、在庫僅少の警告にケツを蹴られ、めでたく購入。
後で知ったがAmazon 以外では3500円程度で売られていたらしい。安く買えてよかったよ(在庫もすぐ復活してやんの)。
詳細については前記記事を参照するのが一番。これ、買って正解だった。
STRiDA に装着した図。
点滅パターンが豊富かつ適切なNinerと併せて装備している。C01は点灯モードを記憶する機能がない。スイッチを押すと、必ずLowモードで点灯し、押すごとにMid→Hi→Lowを循環する。点滅させることもできるのだが、4秒長押しと少々面倒な上、点滅パターンが緊急時を想定しているのか、やたらと煩いストロボ、間延びしたSOSモールス、間延びし過ぎのビーコンとなっていて、街乗りには適してないような感じ。
点灯の様子の動画を前記ページの作者がUpしておられるので拝借。6:30秒から。
VIDEO
動画にあるように、点滅はエマージェンシーを訴えてるようになってて、街中で使いづらい。
ライト本体を設置するためのブラケットのグリップ感はSTRiDA のハンドルバーがつるつるなのも相まって、移動させようと思えばさせれる程度の圧。ただ、段差の多い町中を20分程度走ってみても、ライトの角度が変わるようなことはなかった。
一番感心した、光源のLEDを真下に向けて配置しリフレクタで配光する仕組みは、とても理にかなっていて、設置角度にあまり気を使わなくても、対向者を眩惑させる心配をしなくて済むのがありがたい。
正面から見ると光源のLEDがいない。
光源は本体上部に真下を向けて配置されていて、リフレクターが光を投射する方式。
夜中にかなり暗めのところを走ってみたが、Hiモードで点灯したら全然怖さを感じなかった。つってもSTRiDA だから20km/hも出てないけれど。前方のみならずライトから1〜3m真下の道路も照らし出してくれるため、安心感も上がるし、周囲からの視認性も上がるんじゃなかろうか。
ご覧のようにブラケットのソケットは取り付け平面上の角度調整も可能。ガキガキガキって硬めな感じで360度回せる。
運用してみての不満をあげると、点滅パターンのほかは、STRiDA を折りたたんで輪行袋 に入れる際に、ブラケットから本体を引き抜いておかないといけないところぐらい。そのままだとまず間違いなくどこかにぶつけるなどして破損する。
通勤する際、朝は輪行袋 に包んだまま駅まで転がしていくため、ライト本体を携帯せずに出発してしまうこともありえてしまう。Ninerみたいに装備しっぱなしはできないから、持ち物がまた増えたよ。携帯用の小袋が欲しい。
もう少し街中向きの点滅パターン、簡便なモード切替、モード記憶があるといいかな。そしたらNinerをお役御免にできる。